書評レビュー東大生ブログ 右往左往 環境とは何か?(2)
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環境とは何か?(2)

前エントリーでも書いたが、今のところ、環境保全をすることの妥当な根拠はまだ存在しない。

広義の環境とは、各構成要素が有機/無機的なつながりによって作用しあい、システム全体として周囲の生態系に様々な価値を提供するものである。

環境が人間に提供する価値とは、
・資源
・系の安定性
・食料
・景観
などである。

ここで、簡単な思考実験をしてみる。

木と全く同様の機能を持った機械が完成したとする。
CO2を吸収・固定化し、O2を大気中に排出する。地中にしっかりと根を下ろし、土壌の流出を防ぐだけでなく、鳥の生息地を確保し、定期的に草食動物へ栄養を供給する。
見た目の悪くない。
しかも、半永久的にその価値を提供し続ける。

こんな機械があったら、本物の木は必要なくなるか。

おそらく、大部分の人にとっては、そうだろう。
ほとんどの人間にとって、環境保全は必要性に依拠するものだからだ。

つまり、環境とは何かを社会的に定義すると、それは上にあげた価値である。
内在的な価値ではなく、系のアウトプットとして定義されるものである。

人間は、自身の存在が本質的に定義されうるものとして考えられることが普通だが、環境に関しては、同様のコンテキストで語られることはない。なぜなら、それが定義されるのは価値としてのみだからだ。
環境は、それ自体、なんでもないのだ。

おそらく、”環境学”と名がつく学問をやっているほとんどの研究者が追っているのは、このアウトプットの部分だけだろう。
それが悪いこととは思わないし、高尚な目的を持って研究している人もたくさんいるのは事実だ。

ただ、自分は、その姿勢が真に目指すべきものだとは思わない。
価値が満たされたときに、人間が環境危機を克服したその瞬間に、人間は、自らが生かされているということを忘れるだろう。そのとき、地球環境は真の意味で崩壊するだろう。

自然の美しさ、地球環境の力強さ、温かさ、そんな有機的な輝きに強く見せられる、それが自分の原点であり、変わらないものだと思っている。

環境に本当の意味でコミットするという意志、環境問題の解決者にとって大切なのは、そういうところだと思う。


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