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ヒトの歴史 - かつて栄えた種の記録

本文は、我々が5万年前に栄えたホモ・サピエンス(通称ヒト)について知っている事のごくごく短い記述であり、現在判明している事のすべてである。


ヒトの歴史

 ホモ・サピエンス(通称ヒト)は、今から7万年ほど前に地球に表れた初めての人類であり、我々の直接の祖先にあたる。生存範囲は地球全土に広がっていたと考えられており、個体数は多い時で数十億に及んだとされる。四畳紀危機と呼ばれる5万年ほど前の急激な個体数減少により、そのほとんどが姿を消した。

 世界中で数10体ほど見つかった保存状態の良好な個体から、彼らの生物学的な特徴についてはかなりの部分が明らかにされている。(考古学的見地からは、これほどまで短い期間しか存在していない種について、これほど多くの個体標本が出土し、その特性がここまで明らかになる事は非常に稀である。)

 脳の大きさは我々とさほど変わらない(容積にして2%ほど小さかった)が、その構造は非効率的であり、知能はさほど高くなかったようである。成人でも現在の5歳児並みの知能だったと言われている。運動機能は類人猿より退化しており、力はさほど強くはなく、道具を巧みに使う事でその不利を補完していた。

 彼らは簡単な言語を有しており、読み書きによるコミュニケーションを行っていた。何人かの進化言語学者が驚きとともに語る所によると、ヒトは自然獲得の言語とは別に、人工の言語を作ろうした形跡すらあるらしい。通常、知能が低~中程度の種にはこの傾向は見られず、ヒトが何故このような人工言語を必要としたかについて、多くはわかっていない。
 それと同時に、彼らをそれ以前の種と明確に区別するのは、彼らが実に多様な道具を用いていた事だ。食事や生活の為の道具(電気製品を含む)、それらを製造する施設のようなもの、そしてごく簡単な情報技術も使いこなし、地球各地で文明を形成した。多くの出土品から、その情報技術が「アップル」と呼ばれるもので、ワールド・ワイド・ウェブという基幹技術を元に設計されている事が判明している。

 知能が低いため倫理感に乏しく、種族同士での争いが絶えなかったようで、その短い歴史の中で、時には数10万個体もの犠牲が出るような戦闘を繰り返した。この事から、彼らが現代人類が持っている「共感覚」を決定的に欠いていたことが分かる。脳機能の面からも、彼らが自らを他者と対置する一方的なコミュニケーションに頼らざるを得なかったのはほぼ確実だ。これらの種族間の戦闘も、個体数の壊滅的な減少(四畳紀危機)にある程度寄与したと考える学者もいる。

 現在判明している事実によると、全地球的に繁栄した彼らの最後はずいぶんとあっけないものだったようだ。その主たる原因は、食料の欠乏による飢餓によるものであったと、今では多くの学者が認めている。個体数の急激な増加は目覚ましく、四畳紀危機直前には、100年間で数倍に増加したとも言われている。これが動植物の乱獲という彼らの習性と相まって、地球の食物供給が限界を迎えるまでにそう長い時間はかからなかったであろう。彼らの知能は、近い将来を予測出来るほどには発達していなかったのだ。

 もっとも少ない時では、地球上に存在する個体数は数百にまで減少したとされる。その個体数の急激な減少には、彼らが行った甚大な環境破壊行為によって引き起こされた地球システムの撹乱(異常気象、食料供給機能の停止など)が手を貸したとする研究結果も幾つか存在する。また、「アップル」や、その主要部品である「ゴーグル」の使用が自然に対して過度に負荷を与えた可能性も指摘されている。だが、氷河期サイクルの急激な変化や大気中の酸素濃度の変化が起こった証拠は見られず、気候変動が滅亡の主因であったという説は主流ではない。ただ単に、彼らの個体数とその胃袋に、地球の供給能力が耐えられなくなったのだ。滅亡までに、捕食者として数10万の動植物種を絶滅させたと言われている。

 残った数少ない個体は大陸の山奥で細々と生き残り(2万年ほどはその個体数を維持したとされる)、今の我々に至る進化を急ピッチで遂げる事になった。


 生態系の頂点に立ち、歴史上初めて自然を征服しようと試みたホモ・サピエンス(通称「ヒト」)。滅びゆく彼らの目には、自らが押さえつけようとした自然からの手痛いしっぺ返しは、どのように映っていたのだろうか。彼らの暮らしぶりについて我々が知っている事は少ないが、彼らから学ぶことができる教訓は明らかである。(終)
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