書評レビュー東大生ブログ 右往左往 「科学」と銘打たれた色んな本に対するリテラシー
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「科学」と銘打たれた色んな本に対するリテラシー

どんな本を読むにもある種のリテラシーが必要ってのは当たり前だけど、その中でも最新の注意が必要な分野は確かにある。

最近は結構巷にあふれている、”科学”的に人間の心理やら行動やらを教えているタイプの本。

啓蒙書とか、恋愛マニュアルとか。
「~は~する傾向にある、と科学的に解明された!」ってのが集まってる、科学ファクト集みたいなもの。

具体的には、最近読んだ「その科学が成功を決める」ってやつもそう。成功するための行動指針を科学的に解明した、みたいな。


ああいう本を最初から最後まで鵜呑みにしてそれに従って行動する事は、確かに良い面もあるけど、注意した方がいい。


基本的に統計心理学・実験心理学的アプローチに基づいて推論されるこの種の「事実」は、アンケートだったり実験室内での実験の結果を分析して為される。

これらが科学ではないのか、と言われると、必ずしも科学ではないとは言い切れないが、その結論に絶対的な信頼を置く事は辞めた方がいい。


アンケートであれば、質問票の作り方からサンプリング方法、統計解析手法の選択などによって、いくらでも結果を良いように解釈する事ができる。かつ、これらの前提条件の微妙な違いだけで、結果は大きく変わりうる。

実験であれば、狭い実験室の中に集められた少数の被験者の行動だけが全人類に当てはまるものであるかは、かなり疑わしい。

これらが対象とする人間の行動メカニズムは、極めて複雑な脳の働きによって構成されている。それゆえに、それを解明するために科学が担保する厳密性を満たしうるアプローチは、脳科学における個々のファクトを演繹的に積み上げていく事以外では得られないであろう。

まぁそれが難しいから社会学なりなんなりが存在するんだが、それらのやや精度を落としたアプローチによって得られた結果が人間の本質を表していると断言する本が結構多いのは、問題。

そういう本には、得てして実験の前提条件とかは明記されていない事が多いので、どの程度の妥当性があるのかは分からないことが多い。なんか有名大学の教授が言ってるんだし、正しいんだろうってのが一般の認識だろう。


だが、そういった「事実」は簡単に更新されうる。それを証明するのに、10年の歴史をひも解く必要さえない。
実験の条件をちょっと変えたら全く別の結果になった、なんてザラにある事なのだ。

人生を決めてしまいかねない啓蒙書というジャンルでそう言った内容のものが多くなってきたのは、ちょっと気になる。


一つだけ言えるのは、「成功を決める」科学はそう簡単には行われないという事だ。
まぁ楽しむ範囲では面白いんだけどね。
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No title

成功する手段が書いてある本なのに、そもそも「成功」が何なのかの前置きのない本は駄本な気がしなくもないです・・。

No title

それはありますね。

成功の定義が無く、且つ主張の根拠が薄弱な本のなんと多い事。
"水の流れの音と梢のそよぎに寝かしつけられるようにして、ぼくたちは眠りに落ち、そして、世界が若返った夢を見るのだ。"
- J 「ボートの三人男」
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