書評レビュー東大生ブログ 右往左往 書評 系統樹思考の世界
QLOOKアクセス解析

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

他の東大生のブログは東大生の人気ブログ集 から

web拍手
本エントリーがほんの少しでもお役に立ったなら、クリックお願いします!↓
 

書評 系統樹思考の世界

すべてはツリーとともに
三中信宏 著


本書は、進化生物学・生物系統学者の著者による、系統学の入門書である。

”歴史をいかに科学するか”という問いに貫かれている本書は、生物学を例にとり、また科学哲学全般における主要な論点や著者の実体験を踏まえて、系統樹の歴史とその位置付け、使用法について幅広く説明している。

本書の前半部分からは、深遠なる歴史の系譜と、それに対する広大なる形而上学的思索を見渡す事が出来る。

後半部分は、歴史の系統推定法として著者が提案するアブダクションの説明にページが割かれている。

話題に上るトピックスの範囲はかなり幅広く、様々な分野における系統樹の存在について多くの知見を得られる。

確かに、他のレビューにあるように系統推定についてはやや突っ込み方が足りないとは思う。
数式まで持ち出した割には、基本の「き」ぐらいでやめてしまった感がある。
エピローグで著者自身が語るように、論点が絞れていないとの批判も当てはまると言えよう。

しかし、全編を通して随所に垣間見える、この世界の眺めを愉しむ”科学者としての著者”の気持ちは、同じ科学に携わる者としては痛いほどわかるのである。
読者にも同様の楽しみを提示する姿勢は、一定の評価に値するのではないかと思う。

著者が意図する以上に、思考者としての著者自身から学べるものは多かった。

また、本書において系統樹思考と対置されている分類思考についての著書も合わせて読むと、より立体的にこの分野の奥行きが掴める。

本書のレベルに関して、あくまで系統推定本としての”入門書”であり、哲学的な考察については、平易な文とは言えないかもしれない。注意が必要。


関連記事:
書評 分類思考の世界
関連記事

他の東大生のブログは東大生の人気ブログ集 から

web拍手
本エントリーがほんの少しでもお役に立ったなら、クリックお願いします!↓
 

コメントの投稿

非公開コメント

"水の流れの音と梢のそよぎに寝かしつけられるようにして、ぼくたちは眠りに落ち、そして、世界が若返った夢を見るのだ。"
- J 「ボートの三人男」
プロフィール

yack

本棚のアウトソーシングに成功しました。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
Lc.ツリータグリスト
検索フォーム
FC2カウンター
RSSリンクの表示
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。