書評レビュー東大生ブログ 右往左往 働かざるもの、飢えるべからず。
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働かざるもの、飢えるべからず。

小飼弾 著

著名アルファブロガーである著者が、理想の社会構築に向けた提言を行っている。

著者の他の本は、内容が浅く抽象度も高い。恐らくは、特に考えることもなく書くことができたはずだ。読者にとって得られるものも多くはなかった。
しかし、本書に書かれている内容は、それらの本とは明らかに一線を画す。そこには、体系的にまとめあげられた良質な仮説があり、著者の頭のキレがしっかりと表れていたと思う。

本書での著者の主張は、ベーシックインカム+社会相続というシステムを作る、という事に尽きる。
ベーシックインカムとは、国民全員にそれぞれが最低限の生活を送れるぐらいの所得を配分し続ける、という制度であり、これによって貧困が存在しなくなると著者は言う。
そして、貧困層が無くなることで家計消費が押し上げられ、金の回りがよくなる。
では、その莫大な財源をどのように確保するのか。
その答えが、社会相続というわけだ。
相続を廃止し、すべての遺産を社会に還元する事で、財源を作り出す。

ここまでを聞いて、実行可能性についていくつかの疑問点が生まれるが、それに対しても、著者は丁寧に答えている。

上の主張において、本書では特にデータを押さえているわけではなく、あくまで仮説ではあるが、そこにはかなり大きな納得感があると思う。


本書の欠点は3つほどある。
1つは、著者の唱える社会が、必要最低限の労働力を担保できないという事。
全員が暮らせる程度の収入を与えられるなら、働かない人が多く出るだろう。
やりたい人だけやればいいというスタンスで、社会が機能するほどの労働力が得られるか、そこに著者の考えの甘さがあるように思う。
2つ目は、本書の主張を実行に移す方法については、ほとんど触れられていない事。
これを実行するためには価値観の大幅なパラダイムシフトが必要となるが、それを乗り越える事がいかに難しいかは想像に難くない。
最後の点は、本書後半の対談について、得られるものが少なかった事。
出版社が仏教系という事で差し込んだんだなーという感じが相当出ているこの対談は、別に本書でなくてもよかったのでは?と思わざるを得ない。

総括として星4つだが、一読に値する良書だと思う。



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